テイラー・スウィフト(27)が2013年にセクハラを受けたとして、元ラジオDJデビッド・ミュエラーを訴えている裁判が米国時間の9日、2日目を迎え、スウィフトと母アンドレアさんも出廷した。

 米ピープル誌電子版などによると、母アンドレアさんが米コロラド州デンバーの裁判所で行われた裁判の証言台に立ち、スウィフトから事件について知らされた時のことについて、「娘から直接聞いて、激怒した。彼は娘を性的に暴行したのです。ただの怒りではなく、吐き気を覚えると共に、泣きたくなった」と振り返ったという。

 スウィフトは2013年のデンバー公演後、バックステージで記念撮影をしている間に、地元ラジオ番組のDJだったミュエラーにスカートの中に手を入れられた上、お尻をつかまれたと主張している。

 アンドレアさんはさらに、スウィフトの関係者チームに相談し、「再び被害者を出さないためにも、ミュエラーの雇い主らにも知らせることが重要である」との考えで一致。警察への通報も考えたが、公にすることで、マスコミや世間の娘スウィフトに対する見方が変わることを恐れたと証言したという。

 その後、ラジオ局から解雇されたミュエラーは2015年、スウィフトの誤った告発により職を失ったとして、300万ドル(約3億3000万円)の損害賠償金を求め訴えた。これに対し、スウィフト側もミュエラーを暴行罪で訴える逆訴訟を起こしたが、訴訟の形式上、わずか1ドルの支払いを求めている。

 スウィフト本人も出廷した裁判初日の8日、ミュエラー側は、スウィフトの身体に触れた事実は認めたものの、「不適切な接触はなかった」として罪を否認した。裁判は9日間にわたり行われる予定で、スウィフト本人も証言台に立つことになっている。(ニューヨーク=鹿目直子)