松任谷由実(63)寺脇康文(55)が17日、都内で主演舞台「朝陽の中で微笑んで」(11月27日開幕、東京・帝国劇場)の制作発表に出席した。ユーミンの歌と演劇が融合した音楽劇の第3弾。歌とストーリーテラーを担当するユーミンは「役者さんの表現と演出を信じて、何も考えず、丁寧に歌います。目立たず、でも地味ではなく、自分の役を務められるような衣装にします」。

 座長の役目も十分自覚している。大劇場の公演は、初日や中日に弁当を差し入れることが座長を務める一流俳優の流儀とされる。3年前の前回公演では初日に京都の高級料亭に特注した会席弁当、中日に箱入りの分厚いカツサンドを200個ずつ差し入れた。「会席弁当は確実に取り寄せるため、2~3人の新幹線往復代金をかけて取り寄せました」。

 この日は「流しそうめん!」という寺脇の希望に「ライブ感をお求めですね」と返答。「甘いものが欲しいです」という宮沢佐江(27)にも「かしこまりました」と応じた。「座長としては元気になってもらえるのなら。今、練っています。後戻りは許されないですから」。さらに「(京都から取り寄せたという)ストーリーより内容を充実させたい。帝劇の新たな歴史を刻もうとしています」と座長としての作品にかける思いをにじませた。

 純愛を描く作品だけに上演期間中のスキャンダルは禁止かと聞かれると「そうですね。その間は禁止令ね!」と冗談交じりに乗り気な姿勢を見せた。【近藤由美子】