ブルゾンちえみ(27)が27日、日本テレビ系「24時間テレビ40 告白~勇気を出して伝えよう~」のチャリティーマラソン走者として、番組生放送内の午後8時48分ごろ、東京・日本武道館にゴールした。走者として発表された直後の前日26日午後8時45分に、都内某所からスタート。予定された90キロを完走した。

 ブルゾンはゴール直前、武道館の外で、マラソン企画のトレーナー、坂本雄次氏に迎えられると涙を流した。ゴール地点を一瞬、間違えるハプニングもあったが、しっかりとした足取りで、笑顔でテープを切った。感想を聞かれると「本当にこの貴重な機会を与えてくださり、ありがとうございました。いい経験ができました」と涙ぐんだ。きつかったことを聞かれると「最後、ゴールを間違えたことです」と苦笑いした。メーンパーソナリティーの1人、嵐の櫻井翔(35)も「見事な走りだったと思います」と感激した。

 「(走者に)挑戦したい」と、練習も積極的に行った。走る理由は2点あった。「何かをあきらめようとしている人に、あと少しだけ頑張ってほしい、夢を信じてほしい」「走っている姿を見せたい人がいる」。「走る姿を見せたい人」はゴール直前、初めて明かされた。陸上部時代の恩師の娘が、がんを患っていると知り、少しでも力になりたかったという。

 デザイナーのコシノジュンコ氏に憧れ、真っ赤な口紅をひき、独特のヘアメーキャップが特徴的。個性的な化粧は、スタートからゴールまで、大きく崩れることなかった。ゴール直前は顔は汗で少し光り、真っ赤な口紅は引かれていなかったが、しっかり引かれたアイシャドーやアイラインは普段とあまり変わらない印象だった。

 マラソン走者が誰なのか、スタート当日まで発表されない異例の展開が注目を集めた。走者は数人しか知らず、ブルゾンにもスタート1時間前まで、知らされなかった。

 走者の条件は「走る理由がある人」「当日、武道館にいる人」とされ、有力候補者は練習に励んだ。ブルゾンも7月30日の「行列のできる-」で走者候補に指名され、練習を開始。陸上の指導者だった父親の影響もあって、小学5年生から走り始めた。中学・高校時代に陸上部に所属。長距離走は得意だった。

 学生時代の実績はあるものの、7年間走っておらず、体重も約20キロ増加。多忙な仕事の合間を縫って、坂本氏とタッグを組んだ練習は8日間で走行距離は累計108キロに及んだ。

 この日夜に入ると、立ち止まったり、眉間にシワを寄せて歩く場面もあったが、走る理由をしっかり胸に刻み、90キロを走りきった。