綾野剛(35)が21日、都内で行われた主演映画「亜人 AJIN」(本広克行監督、30日公開)公開直前イベントで「10代に1回戻って、学生ものをやってみたい」と、意外な願望を明かした。

 綾野と主演の佐藤健(28)は劇中で、絶命、蘇生、完全復活と命をリセットし続ける新人類「亜人」を演じた。そのことにちなみ「あなたは人生をリセットしたい派? そのままがいい派?」と質問が出た。綾野は「もうちょっと、今の人生を生きていいかな…あと5年くらいやったら、やり直したい。10代に1回戻って、学生ものはやってみたい」と語った。佐藤から「(今でも)いけると思うよ。僕は1回あるけど…やったことがないのは、かわいそう。」と言われると、綾野は「無理でしょ。(人生をリセットしたら)学生もの、群像ものは1回はやってみたい」と言い、笑みを浮かべた。

 佐藤は同じ質問に「(今の人生は)30代までは、やってみたい。せっかくリセットさせていただくなら、違う何かをやりたい。何だろうな…そうですね。MCとかかな」と言い、壇上の司会を見つつも「今はいいっす」と言い、笑った。

 「亜人 AJIN」は、講談社「good! アフタヌーン」で連載の、桜井画門氏の同名漫画が原作。事故で亡くなった後、生き返ったことで、自らが亜人だと知った研修医・永井圭(佐藤)は、国家に追われ、非人道的な実験のモルモットとされた。その苦しみから救ってくれた同じ亜人の佐藤(綾野)が、人類に牙をむく姿勢に共鳴できず、亜人最凶テロリストと化した佐藤の阻止に動く物語。

 「踊る大捜査線」シリーズで知られる本広監督がメガホンを取り、頭脳戦を交えつつの激しいアクションがウリだ。佐藤は「アクションは、台本に描けないんですね。(執筆の際に撮影の)場所も決まっていないので、現場で0から作っていかざるを得ない。監督と話し合って作り上げていった」と撮影を振り返った。綾野は「佐藤健という俳優と、歩んできた。彼は、いろいろな戦略を取って、アクションのどんでん返しをする。見たことのないアクションと、よく言うじゃないですか? 今回は本当に見たことのないアクション。頭脳アクションを楽しんでほしい」と胸を張った。【村上幸将】