ショーケンこと萩原健一(67)が28日、クラブチッタ川崎で、500人を集めて「50周年記念プレミアムライブ~ラストダンス~Vol.2」の全国ツアーをスタートさせた。67年にグループサウンズ(GS)ザ・テンプターズのボーカルとしてデビュー以来、走り続けた50周年を振り返るように全16曲を熱唱。GS時代の「エメラルドの伝説」「神様お願い!」をはじめ、ソロになってからヒットさせた79年「大阪で生まれた女」80年「ぐでんぐでん」などを披露した。

 サングラスに黒い帽子姿の萩原はギターを持って登場した。「ラストダンスは私に」ではハーモニカも演奏。来年3月放送のNHKドラマ「どこにもない国」で、吉田茂元首相を演じることを明かし「(高解像の)4Kカメラで撮るので特殊メークができません。こういう頭になりました」と帽子を脱いで、ツルツルにそり上げた後頭部を見せて驚かせた。「ロックと吉田茂は似合わないけど、世の中を変えるために吉田茂を演じます」と宣言して大きな拍手を浴びた。今日29日も同所で、来月2日に名古屋、同4日には大阪公演が行われる。

 来月25日には7年ぶりのアルバム「LAST DANCE」を発売する。テンプターズ時代の自身の曲13曲を新たにスタジオライブで録音。12月には、今回のツアーを収録したDVDとフォトブックが発売される。

 70年のテンプターズ解散後は、元ザ・タイガースの沢田研二(69)とツインボーカルPYGを結成。72年にPYGが自然消滅後は俳優にも挑戦した。72年に日本テレビ系「太陽にほえろ!」でマカロニ刑事を熱演。同局の「傷だらけの天使」「前略おふくろ様」などで強烈な印象を残した。映画でも80年「影武者」など、大きな足跡を残してきた。自身の不祥事から停滞を余儀なくされたこともあるが、今もショーケンは走り続けている。【小谷野俊哉】