インターネットテレビ局「AbemaTV(アベマティーヴィー)」が、同局初の完全オリジナル連続ドラマに挑む。「AbemaTVオリジナルドラマ進出記念作品#声だけ天使」が、来年1月から10週にわたり放送される。約1000人が参加したオーディションで選ばれた個性豊かな俳優陣が集結する。

 ドラマの原作・脚本を手掛けたのは、劇作家、演出家で劇団扉座を主宰する横内謙介氏(56)。「アニメの聖地」といわれる東京・池袋を舞台に、声優に憧れて上京した主人公ケンゾウと4人の仲間たちの友情と純愛、挫折と希望を描く青春群像劇だ。エグゼクティブプロデューサーはAbemaTV社長の藤田晋氏、監督は尾形竜太氏。総制作費は3億円以上で、地上波ドラマに匹敵する本格的な制作態勢で臨む。

 オーディションで主役のケンゾウに選ばれたのは亀田侑樹(26)。数多くの映画、ドラマで個性的な役柄を演じている若手注目株で、今回が初主演となる。ヒロインをモデルで女優の仁村紗和(22)が演じ、映画「怒り」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した佐久本宝や松本妃代、山口景子、久ケ沢徹らが脇を固める。

 ケンゾウら5人の声優志望の仲間たちが、ボイスサービスサイトを立ち上げ、さまざまな壁にぶち当たりながらも奮闘していくというストーリー。主演の亀田は「声というのが大きなテーマになっています。声の力を信じ、どんな時でも前向きに突き進むケンゾウを愛していただければと思います」、ヒロイン役の仁村は「楽しい愛らしいキャラクターがたくさん出てきます。いろんな角度から楽しんでいただけると思っています」とアピールした。

 藤田氏から直接依頼を受け、原作・脚本を書き下ろした横内氏は「この創作に全身全霊でぶつかれたことをとても幸せに思い、少しでも多くの方にこの作品を見ていただきたいと願います」とコメントした。「AbemaTV」は開局2年目で、今年8月に2000万DLを突破するなど利用者を伸ばしている。