米人気俳優ケビン・スペイシー(58)が1986年、当時14歳だった少年に性的関係を持ち掛けたと、米メディアが30日までに報じた。スペイシーは「覚えていないが、泥酔時の不適切な行為を心からおわびする」と謝罪声明を発表、同時に自らがゲイであると公表した。

 声明に対し、インターネット上では「言い訳になっていない」「小児性愛に対する告発をごまかしている」などと批判が殺到。同性愛者の権利を擁護する団体も、セクハラは許されないと反発している。

 スペイシーが米大統領を演じ、米政界の権力争いを描いた人気ドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」を配信する米動画配信大手ネットフリックスも30日、「とても心を痛めている」と非難。同ドラマは日本でも人気だが、同社は撮影中のシーズン6で終了すると発表した。米メディアは、打ち切りは数カ月前に決まったと報じているが、告発が理由との見方もある。

 性的被害を受けたと告発したのは、俳優アンソニー・ラップ(46)。14歳だった時、スペイシーに自宅のパーティーに招かれ、招待客が帰った後、抱きかかえられるなどして関係を迫られたという。

 スペイシーは「ユージュアル・サスペクツ」(95年)、「アメリカン・ビューティー」(99年)で米アカデミー賞を受賞した。