元SMAPの稲垣吾郎(43)、草なぎ剛(43)、香取慎吾(40)が、2日午後9時から生放送を続ける、インターネットテレビ局Abema(アベマ)TVの番組「72時間ホンネテレビ」(11月2~5日)で、3日午前11時から劇作家、脚本家、映画監督の三谷幸喜氏(56)によるオリジナルミニドラマを2時間で制作し、3人が同氏の演出を受け生芝居する新企画がスタートした。

 午前11時半の段階で、ミニドラマは3人が本人役を演じ、稲垣が香取の誕生日をサプライズで祝う仕掛けをするのを、草なぎが掃除箱に隠れて撮影する物語に決まった。

 番組では、芸能界のソーシャルネットワークサービス(SNS)の達人が、ブロガー稲垣、ユーチューバー草なぎ、インスタグラマー香取に、それぞれの使い方を指南する企画を続けてきた。この日は稲垣と草なぎの母校の東京・堀越高校で企画を行い、放送しており、同校の教室で三谷氏と3人が対面した。ただ、三谷氏はユーチューバー草なぎに指導する役どころながらSNSを使用しないといい、そこで動画共有サービスYoutube向けのミニドラマを制作することにしたという。

 草なぎが「台本、あって?」と聞くと、三谷氏は「まだ、僕、何も考えてない。そんな暇ない。(台本は)ないない…始めましょう」と答えた。これには草なぎも「台本渡して、ここで覚えるというイメージだったから…」と戸惑いを見せたが、4人でしゃべりながら企画を考え始めた。

 あまりに三谷氏が台本を書こうとせず、草なぎが「台本、書いてくださいよ!!」と詰め寄り、三谷氏が「何様だ!!」と切り返す一幕もあったが、午前11時26分、三谷氏は「大体、思い付きました」と断言。その後、同氏はスマートフォンを手にカメラ位置の設定を始め、「じゃ、やりましょうか」と、同11時半から教室の黒板に板書をする形で物語の流れを書き、企画意図を説明した。

 三谷氏 (出番を)待っている間に、Youtubeで何を作るか考えた。5分くらいのミニドラマをやろうかと。Youtubeだから、世界に発信する、世界中の人が見て楽しめるものをやる。日本語を分からない人も、彼らの思っていることを分かるようなものにする。稲垣さんが香取さんの誕生日にサプライズをするのを、草なぎさんが撮るという話。3人は何かを演じるんじゃなく本人。学校だからと学生服を着るのもウソくさい。ロケをやっている中、たまたま誕生日だったという設定にします。

 この企画の発想のルーツには、三谷氏がカメラの撮影が苦手で、カメラを動かさずに据え置きで撮るという状況がある。三谷氏は「(次の企画が始まる午後1時までの)2時間で作らなきゃいけない。(時間がなくて)編集もできないので、1シーン1カットの5分でやろうかと思います。カメラを動かすのは苦手なので、据え置きで…そう考えると防犯カメラがある。ドッキリの体で行こうかと」と説明。「監視カメラから(発想が)ドッキリと広がっていくんだね」と感心する香取を尻目に、三谷氏は3人に「台本がないから、覚えてね」と指示を送った。また「バカにしながら思いやっている感じが最後に出れば」とイメージも伝えた。

 番組中、三谷氏が「昔、所属していらっしゃったグループの名前出していいの?」と3人に確認する一幕もあり、香取は「この顔の感じ…」と目を見開き、筆舌に尽くしがたい表情を浮かべたが、草なぎは「言いたければ別に」と、気にしない考えを示した。

 文化の日で祝日のこの日は、三谷氏企画を1300万超の人が視聴し、3人の生稽古とミニドラマ制作を見守っている。