米大ヒット映画「タイタニック」公開から今年で20年。ヒロインを演じた女優ケイト・ウィンスレット(42)が、米CBSテレビのトーク番組「ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア」に出演し、今だに物議を醸しているラストシーンをやり直した。

 豪華客船タイタニック号で出会って恋に落ちたウィンスレット演じるローズと俳優レオナルド・ディカプリオ演じる貧しい少年ジャックは、海難事故で投げ出された海の上で最後は船のドア板に乗ったローズが冷たい海の中を漂っているジャックに「あなたを離さないわ」と名セリフを残すも、ジャックは亡くなってしまう。このシーンについて司会のコルベアに問われたウィンスレットは、「嘘をついたのよ。そうよ。私が手を放して彼を沈めてしまった。彼はドアに乗るためにもっと頑張るべきだったわ」と即答。そして、すぐさまコルベアを相手に机を海に浮かぶドアに見立ててラストシーンを再現。机に腹ばいになり、顔だけ机の上に出してドアに乗せてくれと懇願するコルベアに、「カモン、ダーリン!あなたも乗れるわよ」と応じ、ハッピーエンドなラストシーンを見事に披露した。このシーンを巡っては、「ジャックも一緒に乗れたのではないか」と今だに多くのファンの間で議論の的となっており、ジェームズ・キャメロン監督が先日、「ジャックが死ぬことは脚本に書いてあった。芸術的な選択だった」と今更ながらにコメントしたほど。そのため、テレビを見ていた多くのファンはこの再演にほっと胸をなでおろしたかもしれない。

 ウィンスレットは他にも船内の車の中で2人がセックスする有名な場面についても言及。2人の熱気で水滴がついたガラス窓にウィンスレットの手が押し付けられるシーンについて、「あの場面は脚本にはなかった。当日思いついたの。エビアンのスプレーを窓に吹きかけて、熱気を再現していたのよ」と明かした。また、オーディションの際にはジャック役がマシュー・マコノヒーだったことも初告白。映画会社はマコノヒーをキャスティングしようとしたが、最終的にキャメロン監督の意向でディカプリオが抜擢されたのだという。(ロサンゼルス=千歳香奈子)