過去にセクハラやじ騒動で注目された前東京都議の塩村文夏氏(39)が、岩手県岩泉町の伊達勝身町長(74)が岩手日報社の女性記者にわいせつ行為をしたとされる問題についてコメントした。

 岩手日報社によると、伊達町長は10月中旬の早朝、取材目的で泊まっていた町内の記者の宿泊先を訪ね、何度も部屋のドアをノックした。記者が開けると部屋に入り、抱きついて複数回キスをしたという。記者は休職しており、刑事告訴を含めて検討している。伊達町長は6日、記者会見し、女性記者に抱きついたことは認めたが、キスについては「私の認識としては、していない」と否定。「助けて」という声が聞こえた気がして記者が泊まっていたホテルに駆け付けたと説明した。伊達町長は今年2月に心的外傷後ストレス障害(PTSD)との診断を受けたという。

 7日放送のフジテレビ系「とくダネ!」はこの問題を取り上げ、小倉智昭キャスターは「町長の話をずっと聞いていると、なんか変だぞって思う方が大勢いらっしゃると思う」と首を傾げた。

 塩村氏はコメンテーターとしてゲスト出演。自身のセクハラやじ問題を振り返り、やじを発した都議から当時謝罪を受けたが、「私一人に向けられたやじではなかったということで、セクハラというものが全然理解されないまま終わってしまったということを含めて納得はしきれていない状況でした」と語った。

 今回の伊達町長の行為については「起こったことだけを見てみればセクハラだと思う」と私見を述べ、「あの時のセクハラやじの時にセクハラという言葉はもう浸透していたけれども、本当にそれをやっちゃいけないんだっていうふうに日本中が認識したと思う。そこから学べてないんじゃないかと感じる」と批判した。