米アカデミー賞の前哨戦として知られる第75回ゴールデン・グローブ賞のノミネーションが11日に発表され、映画「パシフィック・リム」(13年)などで知られるギレルモ・デル・トロ監督(53)の新作映画「シェイプ・オブ・ウォーター」が、ドラマ部門の作品賞や監督賞など主要部門を含む最多7部門にノミネートされた。

 冷戦時代の米国を舞台にした同作は、政府の極秘研究機関に捕らえられた半魚人とそこで清掃員として働くる口のきけない女性の恋を描いたダークファンタジーで、第74回ベネチア国際映画祭で最高賞にあたる金獅子賞を受賞している。主人公の女性を演じたサリー・ホーキンスは主演女優賞、同僚役のオクタヴィア・スペンサーが助演女優賞、隣人役のリチャード・ジェンキンスも助演男優賞にノミネートされており、俳優陣がそろい踏みでノミネートされる快挙となった。

 

 続く6部門にノミネートされたのは、スティーブン・スピルバーグ監督がベトナム戦争の最高機密文章「ペンタゴン・ペーパーズ」の存在を暴露した、実在するジャーナリストを描いた社会派ドラマ「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文章」とクライムサスペンス「スリー・ビルボード」。ハリウッド外国人記者協会の投票によって決まるゴールデン・グローブ賞の授賞式は、来年1月7日にロサンゼルスで行われる。(ロサンゼルス=千歳香奈子)