北海道命名150年の特別イベント「キタデミー賞」が5日、札幌市で行われ、北海道にゆかりのある吉永小百合(72)北島三郎(81)山田洋次監督(86)樹木希林(75)らが出席した。主演女優賞の吉永と、歌曲賞の北島が56年ぶりの再会を果たすなど、豪華4ショットが実現した。

 吉永と北島は、62年歌手デビュー同期。吉永が橋幸夫とのデュエット曲「いつでも夢を」でレコード大賞を受賞した同年、北島も新人賞を受賞し対面した。

 式終盤、吉永は、約70人と「いつでも-」を合唱した。生での同曲披露は50年ぶりとあって「(自分の声が)聞こえないように歌います」と控えめだったが、本番では笑顔で、樹木と合唱をリード。北島や山田監督も客席で口ずさんだ。

 4人がそろう貴重な機会を北海道が作った。山田監督がメガホンを取り、吉永、樹木出演、北島主題歌の映画はどうかとの質問に、山田監督は「製作発表の場にしますか? いいですね」。吉永も笑みを見せ、樹木も「いいですね」と応じた。北島は「北海道に生まれて誇りに思います」と胸を張った。

 吉永は15歳の時、映画「疾風小僧」(60年)の撮影で初めて北海道を訪れた。ホームシックで泣いたそうだが、その後、スキーや乗馬で北海道に親しみ「地平線が見える場所はそうない。すっかり北海道おたくになりました」と魅力を語った。高倉健さんと共演した「動乱」(80年)や北の3部作の撮影を行い、「北の桜守」(滝田洋二郎監督、3月10日公開)は網走市、稚内市、せたな町などで撮影された。【小林千穂】