ビートたけし(71)の元付き人で放送作家や俳優としても活動するお笑い芸人のアル北郷(46)が、自身も携わった北野武監督映画の制作にまつわる裏話を明かした。

 アル北郷は25日深夜放送のテレビ東京系「博多華丸のもらい酒みなと旅2」に出演。師匠であるたけしとのエピソードを語った。

 自身が世に出るきっかけとなったのは08年公開の映画「アキレスと亀」への出演。それまでたけしの付き人を7年間務めていたが、その後も仕事がなく、見かねたたけしから「お前、仕事ないんだったら俺の映画の台本、手伝えば?」と声を掛けられたという。たけしの口述筆記などを手伝ったそうで、「たけしさんの映画作成法って“しゃべる”んですよ。40分しゃべったものをまとめると大体2時間の映画になってる」と明かした。

 さらに裏方だけでなく「たけしさん優しい人だから『お前、役選んでいいよ』って言われたんですよ」と出演も。「ちょっと色気出して『じゃあ主役』って言ったら、『そらダメだよ』って」と当時のやり取りを振り返った。

 自身は一番好きな北野作品に「ソナチネ」を挙げたが、「たけしさんがほめてほしい映画は『監督・ばんざい!』なんですよ」という。「ただ、試写会観たときにプロデューサーの森(昌行)さんが『この会社、潰れるわ』って言ってましたから。そうしたら案の定、めちゃくちゃヒットしなくて……。北野映画って基本、インディーズ映画なんですよ。たけしさんがテレビで稼いで、出資者を募りながらやってる映画だから、映画コケたら結構やばい。だから『アウトレイジ』がヒットしたときは会社あげてパーティーでしたよ」と裏話を明かした。