16年10月から米国留学していたEXILEのATSUSHI(37)が1日、京セラドーム大阪で単独公演を行い、日本での音楽活動を本格的に再開させた。

 1年4カ月ぶりのパフォーマンス。「日本に帰ってまいりました!」。4万人の「お帰り~」の大歓声を浴びた。時にしっとり、時に力強く。持ち前の伸びやかな歌声は進化を遂げていた。「米国で感じたことを表現したい」。ジャスティン・ビーバー(24)らの曲の弾き語りを始め、アンコールでは米歌手ブルーノ・マーズ(32)の代表曲で、自分が日本語カバーする「Just The Way You Are」(来月11日発売)を初披露するなど26曲を歌って魅了した。

 16年8月に「世界基準の表現力、歌唱力を身につけたい」として、18年まで期間限定で海外留学すると発表。ニューヨークやロサンゼルスなどを転々とし、現地の音楽プロデューサーと接触し、曲制作やレコーディングに取り組んだ。親交があった米ボーカルグループ「ボーイズ2メン」と曲作りもするなど刺激を受けた。

 語学を始め、ヨガや瞑想(めいそう)も取り入れ、心身ともに一から取り組み自分と向き合った。留学前は体調不良にも悩まされ、引退が頭をよぎることもあった。「17年間走り続け、あのままでは何かが崩れてしまいそうだった。歌の調子を取り戻す上でも、なくてはならない時間でした。人間的な成長が一番大きかった」と振り返った。

 今年EXILEは15年末以来、本格再始動する。3年ぶりのオリジナルアルバムを夏に発売、秋からドームツアーも控える。ATUSHIは「新たなEXILEをお見せできるタイミングで機が熟してきた実感は強く持っています。最強のパフォーマンスができると思います」。グループ再起動に向け、頼りになる男が帰って来た。【大友陽平】