お笑い芸人で、北野武名義で映画監督としても活躍するビートたけし(71)が、所属するオフィス北野から独立する。すでに今月初め、同社取締役も退任していたことが14日、分かった。

 森昌行社長は、日刊スポーツの取材に「新境地ということなんでしょう。以前から、そういう(独立の)思いでいるという動きはありましたが、ここにきて加速したということです。今のところ、たけし軍団を連れて行くという話は聞いていないです」と話した。

 たけしは、70歳が近づくころから、時間を自由に使いたいという気持ちを持ち始めたそうで、森社長は「けんかしたつもりはないです。たけしさんの要望を聞いて、私からも見解はいろいろうかがいました」と円満退社であるとした。小説や絵画の活動も広げていくとみられる。

 現在、新会社「T.Nゴン」にマネジメント業務が移行する説明を、レギュラー番組を持つテレビ局やCM関係各所に説明している。今後、たけしの活動のすべてが新会社に移行する。

 オフィス北野は、88年、太田プロダクションを退社したたけしのマネジメントを目的に設立された。たけしが屋台骨を支えている事務所でもある。

 森社長は「規模縮小もやむを得ないでしょう。それに伴って会社が今後どうなるかは考えていかないといけない。社名変更については、たけしさんの意向もあるでしょうから、今の時点ではまだ分からないです。北野がいないオフィス北野が果たして成立するのか。できればそのままでいきたいんですけどね」と話した。

 会見などを行う予定はないとした。