俳優成河(37)が27日、東京・DDD青山クロスシアターで舞台「フリー・コミティッド」(28日~7月22日)の公開舞台稽古を行った。

 ニューヨークの人気レストランを舞台に、予約受付係として働くサムが、電話対応やトラブル処理に孤軍奮闘する物語。成河は主人公のサムを中心に、金持ちの社交界夫人、レストラン支配人、日本人観光客などなど1人38役に挑戦する。

 一人芝居は初めて。「このくらいの空間で、1人でやるっていうのが夢でした。もともとそういう思想があって、飛びついた話でした」と充実感たっぷりに話した。「共演者がいないし、モノローグもないので一人芝居の便利な部分が使えない」と嘆きつつも、「一人芝居であるということを忘れられたら。38人を使ってサムを演じる、と考えてやっています」と楽しんでいる様子だった。

 38役を演じ分けることは、身体的に負担が大きいという。初日を明日に控えながら「体がボロボロなんです」と告白。それでも「運動量と肺活量を駆使して頑張ります」と気合を入れた。

 約1カ月間で、30公演をこなす。もともと少なかった公演数を自ら増やしたというが、あまりの大変さに「増やすんじゃなかったね~」と苦笑い。「ふらっと来た人を、どれだけ捕まえられるか。そこにささげたいと思います。燃えてます」と役者魂を見せた。

 舞台について「どんな見方をしてもいい。くっだらないコメディーでも、プライベートな記憶に残していただいても。いろんな魅力がある作品」とPRした。