近松門左衛門の「曽根崎心中」をフラメンコで表現する舞台「Ay(アイ)曽根崎心中」(12月12日から、新国立劇場)の制作発表会見が3日、都内で行われ、プロデュースと音楽監督をつとめる阿木燿子(73)宇崎竜童(72)夫妻とキャストらが出席した。

 01年の初演から17年、4年ぶりに東京公演を行う今年は、タイトルを「フラメンコ曽根崎心中」から「Ay(アイ)曽根崎心中」に改めた。Ayはスペイン語で「あぁ」という感嘆を表現する言葉。お初と徳兵衛の「死(心中)で結ばれる愛」を描いた作品だけに、阿木は「恋愛をしない人が増えている今、もっと濃密に恋をして、もっと命を燃やしてほしい、というメッセージを込めています」と熱弁をふるった。

 踊り手はこれまでに続いて、お初役に鍵田真由美、徳兵衛役に佐藤浩希、徳兵衛から金をだまし取る九平次役に矢野吉峰が出演。歌い手には、徳兵衛役で2度目の出演となる三浦祐太朗に加えて、お初役にRay Yamada、九平次役に若旦那が初参加する。

 若旦那は「今、湘南乃風が15周年のツアー中だけど、すべて『曽根崎心中』に照準を合わせています(笑い)」とまさかの発言。湘南乃風にもフラメンコ風の楽曲があるといい、「(ライブで)踊ったりしていますよ」と明かして阿木、宇崎らを驚かせていた。

 三浦は「お初のような女性はいるか?」との問いに、「二次元の女性にはまっていて、(アニメの放送クールである)3カ月ごとに二次元の嫁が変わっています」と話して笑いを誘った。