米俳優ジョニー・デップ(55)が、主演映画の撮影中に暴行を加えたスタッフから訴えられた。ニューヨーク・ポストの電子版が伝えた。

 デップは昨年4月に映画「シティ・オブ・ライズ」の撮影中に泥酔状態でロケーション・マネジャーを務めていた男性の胸部を2度殴り、「10万ドルやるから、俺を殴り返せ」などと挑発。ボディーガードに制止されて事なきを得たが、男性はその後、プロデューサーから「訴訟は起こさない」という誓約書への署名を求められて拒否したことで不当解雇されたと主張し、「精神的苦痛を受けた」などとしてロサンゼルスの裁判所に提訴していた。

 今回の新たに発覚した暴行の騒動について、男性によると、撮影許可の兼ね合いでデップの最後の屋外での撮影を夜間に終えなければならず、そのことを伝えたことが発端でデップが怒り出したという。

 本来は監督がデップに状況を説明するべきだったが、デップがすでに泥酔状態であることを知っていた監督は男性に説明を丸投げしたとも主張している。

 デップは元妻の女優アンバー・ハードから家庭内暴力(DV)を告発されて泥沼の離婚劇となり、その後も破産寸前で資産管理をしていたマネジャーを訴えたり、ボディーガードへの賃金未払い問題なども抱え、私生活のトラブルが相次いでいる。(ロサンゼルス=千歳香奈子)