映画「SUNNY 強い気持ち・強い愛」(8月31日公開、大根仁監督)の完成披露試写会が30日、都内で行われ、主演の篠原涼子(44)、主人公の高校時代を演じた広瀬すず(20)らが出席した。

 韓国の大ヒット映画のリメーク。舞台を日本に移し、時代もコギャル文化に沸いた1990年代、ブームを謳歌(おうか)した少女たちの今を描いた。小沢健二「強い気持ち・強い愛」やtrf(現TRF)の「EZ DO DANCE」など、90年代のヒット曲が11曲、挿入されて話題となっている。

 イベントでは板谷由夏(43)と山本舞香(20)、小池栄子(37)と野田美桜(21)、ともさかりえ(38)と田辺桃子(18)と、過去と現在で同じ役柄を演じた2人がペアになり、レッドカーペットを歩いて入場した。最後に篠原、広瀬が手をつなぎながら登壇すると、約600人が埋めた場内は大歓声に包まれた。

 篠原は広瀬と同じ役と聞いて、「恐れ多くて、似ても似つかない」と思ったという。さらに「すずちゃんが『過去の私』と聞いた瞬間、広瀬すず似の整形をお願いしようかと思いました。それか、大根監督には『なるべくCG加工をお願いします』と本当に思いました」と胸の内を明かした。

 一方の広瀬は「大人になった(主人公の)奈美が篠原さんと聞いて、はじけた役でもあるので、どうつながるんだろうと思った」と、クールビューティーな印象が強い篠原のハイテンションな役作りに驚いていた。試写を見た関係者からは、「そっくり」との声が多いといい、キャスティングをした大根監督は「俺からすれば同一人物に見える。映画を見たら、『あいつが言っていたことは正しかった』となる。まあ、俺のココなんだけどね」と腕をさすった。

 「実はこれが人生初の舞台あいさつなんです」(野田)という若手キャストの緊張とは対照的に、リラックスムードの大人メンバーは、口を開けばトークが止まらない。板谷が「私はちょっと短めのルーズソックスの(流行の)スタート。どんどん伸びて、ぐしゃになっていった」と話すと、小池は「長ければ長いほど高いんです。高校生の小遣いでは買えなかった」と、ルーズソックス談義に花を咲かせた。

 10~40代の、今をときめく売れっ子女優たちがこの日、一堂に会した。撮影では、大人メンバーたちは多忙なスケジュールの中、カラオケ店で熱唱するシーンを1日がかりで撮ったという。ところが、渡辺直美(30)は「見た限りだと見あたらなかった」と衝撃告白。その場面は丸ごとカットされていたという。大根監督は「何か(イメージが)違ったんだよね。俺が悪いわけじゃない」と悪びれずに語ったが、渡辺は「まあ、あれのおかげでグッと距離感を縮められましたけどね」と感謝もしていた。

 ほか池田エライザ(22)富田望生(18)が登壇した。