元AKB48の女優渡辺麻友(24)が主演のフジテレビ系、オトナの土ドラ「いつかこの雨がやむ日まで」(土曜午後11時40分)が4日にスタートする。昨年12月にAKB48を卒業後、初の連続ドラマ出演となる。

 渡辺が演じる主人公・北園ひかりは15年前、11歳の時に兄の国彦(桐山漣)が殺人犯になったことから人生が一変した。

 故郷を去り、現在はキャバクラに勤めながら、ミュージカル女優になることを夢見ている。国彦の出所が決まり、ひかりは別れを告げるために刑務所の外で待ち受ける。そこで国彦は「俺は殺していない」と衝撃の告白をする。そしてまた、新たな事件が起こるラブサスペンス。

 アイドル時代の清純派のイメージから大きく離れた役柄を演じる渡辺は「今まで演じたことのない役柄なので、新しいチャレンジになると思っています。殺人犯の妹として闇の中をもがく苦しみと、唯一幸せを感じる瞬間であるミュージカルに触れた時の喜びのメリハリを意識しています。本来は、どちらかというと闇深いタイプなので、そこはうまく生かしています」と話している。

 第1話では、ひかり(渡辺)が場末のキャバクラで泥酔した客を送り出している。15年前、兄の国彦(桐山)が恋人のミュージカル女優・麻美(三倉茉奈)を殺害して逮捕され、それ以来ひかりの人生は一変してしまった。事件のせいで仕事がなくなった父は多額の借金を残して他界。精神的に不安定な母の由布子(斉藤由貴)を支えながら、ひかりは“殺人犯の妹”として息をひそめるよう生きてきた。

 唯一の心の支えは、ギリギリの生活の中で今も追い続けている、ミュージカル女優になるという夢だけだった。演出家・天竺要(吹越満)や看板女優の花田舞子(紺野まひる)が所属する「劇団ウミヘビ」で稽古に励んでいる時だけが、現実を忘れられる瞬間だった。

 そんなある日、ひかりは幼なじみの谷川和也(堀井新太)と再会する。和也は実家の料亭「たにがわ」で、板前として働いていた。老舗料亭の後継ぎとして父親から期待され、恋人・沙耶(筧美和子)とは結婚を前提に付き合っていた。犯罪者の家族の自分とは住む世界が違う…。和也との再会で、ひかりは自分の暗い未来を突きつけられる。

 そんな中、兄・国彦の出所が決まる。弁護士から連絡を受けたひかりは刑務所の外で国彦を待ち受けた。迎えにきたのではなく、別れを告げるために。しかし、ひかりはそこで国彦から衝撃の告白を受ける。

 「俺は麻美を殺していない」

 兄の言葉が信じられないひかり。だとしたら何故兄は15年もの間、無実を訴えなかったのか。しかし、国彦はそれ以上は口を閉ざし、行方をくらましてしまう。

 一方、和也はひかりが15年もの間、抱えてきた苦しみを感じていた。自分に何かできることはないのかと動きだす。しかし、その思いもむなしく、劇団で新たな事件が起きてしまう。