前東京都知事の舛添要一氏は、政府が2020年東京五輪(オリンピック)・パラリンピックの暑さ対策に向けて、国全体の時間を夏の間だけ早めるサマータイム(夏時間)制度の導入を検討していることについて、マイナス面もあると指摘した上で「さまざまな視点から検討すべき」と求めた。

 舛添氏は7日更新のツイッターで、サマータイムに言及。「若い頃ヨーロッパで生活したので、省エネ、余暇の充実などサマータイムの良さは知っている」とした一方、「しかし、マイナスもあるし、高緯度の欧州とモンスーンの日本は違う」と指摘。「暑さ対策、五輪対策という視点のみならず、さまざまな視点から検討すべきで、導入してすぐ止めるような愚を犯してはならない。広範な議論を!」と呼びかけた。

 安倍晋三首相は7日午前、サマータイム制度の導入の可否を検討するよう自民党に指示した。夏時間導入には、国民生活や経済活動に混乱が生じる恐れがあるとの懸念がある。政府、与党は慎重に検討する考えだ。首相は森喜朗氏との会談で「よく慎重に見極める必要がある」と述べた。組織委は20年7月24日に開幕する東京五輪での暑さ対策の切り札と位置付けている。