篠原涼子(45)主演映画「SUNNY 強い気持ち・強い愛」(大根仁監督)が31日に公開となる。90年代のコギャルブームを謳歌(おうか)した女子高生時代と悩める大人になった今を対比しながら、あの頃の輝きを取り戻そうと奮闘する大人たちを描いた。主人公のように輝かしい90年代を過ごした篠原と、共演の板谷由夏(43)ともさかりえ(38)渡辺直美(30)が、座談会で青春時代を振り返った。

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◆げた箱に手紙を置いて…

-当時はどんな恋愛を

篠原 本当のこと言うと、10代、20代と仕事をしていたので、恋愛はあんまりできてなかったですね。いちばんやらなきゃいけない時代だったけど。

板谷 私も高校はない。女子高で、ワーワーキャーキャー遊んでるほうが楽しかったな。大学が真ん中にあって、男子部、女子部、って分かれてたんですよ。駅も一緒だから、駅から男子部も女子部も坂を上るわけ。頂上まで行くと、真ん中の大学を境にして、男子部と女子部と分かれて行くの、校舎に。

渡辺 それって、男女でしゃべるんですか?

板谷 しゃべんないのよ、全く。電車の中とか、その坂だけが男女(一緒)なわけ。

一同 キャー!

篠原 女子高って男子と会う機会ないよね。

板谷 うん、それよりも、何がおかしいんだか分かんないくらい、こんな(映画のような)感じで、ワーワーギャーギャー。

篠原 高校はないけど、中学の時はあったかも。好きな先輩がいて、どうしても「好き」って言いたくて、げた箱に手紙を置いて。先輩がいつ見るかを隠れて見てたら、友達に後ろからドンって押されて、先輩に「何?」って言われて、「なんでもないです」って言って戻って。でも、手紙見ちゃったらおしまいだと思ってたら、もう1回ドンって押されて、「付き合ってください!」って言ったら………「ハイ」って。

一同 えーっ!

篠原 付き合ってくれたんだけど、手も握れなければ、内助の功のように後ろを歩くみたいな。会話全くしないで、何が楽しいんだろうって感じなんですけど、ワクワクドキドキして、っていうのは中学生のときにありましたね。

◆「あの頃」と「今」

-あの頃の自分に、今の姿は想像できたか

渡辺 小学生のとき、20歳とかで結婚するって思ってましたね。若いうちに結婚とか、中学生になったら彼氏できるだろうな、とか。中学校で彼氏できなくて、「高校に行ったらどんな人にも彼氏ができる」って聞いてたんですよ(笑い)。いけると思ったけど、高校、全部受験で落ちちゃったので(笑い)。

篠原 私はずっと歌をやると思ってて、お芝居をやるとは思っていなかったので、こういうふうになることは想像していなかったです。また(歌を)やりたいとは思ってます。だけど、ね~。「今やってないじゃん」ってなっちゃう(笑い)。最近は自分から(カラオケなどで)歌っちゃいますね。

一同 聴きたい!

板谷 そういえばカラオケ行ってないね。

ともさか 今度カラオケ行こうよ!

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記者が用意した「写ルンです」で楽しそうに自撮りし合うなど、劇中の仲良しグループ「SUNNY」そのままに、仲の良い4人。あの頃を振り返る姿は、当時と変わらず輝いていた。

【取材・構成=杉山理紗、小谷野俊哉】

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◆「SUNNY 強い気持ち・強い愛」 専業主婦の奈美(篠原)は高校時代の仲良しグループ「SUNNY」のメンバー芹香(板谷由夏)と再会するも、芹香はがんで余命1カ月。「死ぬ前にもう1度みんなに会いたい」という芹香の願いを聞き、奈美はかつての仲間を捜す。輝いていた女子高生時代と悩める大人になった現代を交錯させながら、安室奈美恵や小沢健二など90年代珠玉のポップスに乗せて、友情と人生の輝きを取り戻そうと奮闘する女性たちを描く。女子高生時代の奈美を広瀬すず。共演は他に小池栄子、池田エライザ、山本舞香、三浦春馬、リリー・フランキーなど。劇中音楽は小室哲哉が担当した。