ドキュメンタリー映画「世界が愛した料理人」の公開を記念したトークショーが6日、都内で行われ、本作に出演するスペインの天才料理人、エネコ・アチャ氏が出席した。

本作は、スペイン史上最年少でミシュラン三ツ星を獲得したアチャ氏が、料理の「神髄」を求め、東京・銀座「すきやばし次郎」など、日本料理の名店を巡るドキュメンタリー映画。第67回ベルリン国際映画祭で上映され、話題となった。

エネコ氏は「日本の料理は自然と風景を大切にしている。その点が地元のバスクの料理と似ている。私にとって料理とは人生における儀式であり、幸せを表現するための言葉。土地や風景なしには料理はできない。だからこそ自然や環境を尊重した料理でなければならない」とコメント

エネコ氏は本作がスペインで公開された翌年の2017年から日本で「エネコ東京」をオープン。地元の素材と環境に配慮したサステイナブル(持続可能)な料理が世界中から評価されている。

映画の原題である「SOUL(魂)」にちなみ、料理人としての「魂」について問われると「私の料理の『魂』とは目に見えない素材であり食材。今日お店に来たお客さんを喜ばせるために料理に愛情を込めること」と語った。

天才料理人、エネコ氏が日本料理にひかれ、料理人としての「魂」を探求する映画「世界が愛した料理人」は9月22日より恵比寿ガーデンシネマほか全国順次公開予定。