酒気帯びでひき逃げしたとして警視庁に道交法違反容疑などで逮捕された元モーニング娘。の吉沢ひとみ容疑者(33)から、呼気1リットル当たりの基準値0・15ミリグラムの約4倍に当たる0・58ミリグラムのアルコールが検出されていたことが7日、分かった。捜査関係者によると、一般的にはかなり酔っぱらっている量だという。警視庁は同日、同容疑者を送検。10日間の勾留延長も認められた。

道路交通法では、酒気帯び運転の基準値となる呼気中アルコール濃度は1リットル中に0・15ミリグラム。個人差はあるが、飲酒量の目安として、日本酒だと100ミリリットルで達するとされる。都内のクリニックの医師(45)は「お酒には強い・弱いがあるので、基準値の4倍というだけで医学的な判断能力の判定は難しい」としながら、「飲んだ量に比例して動体視力が落ちていくことが知られています。ほろ酔い状態(酒気帯び・基準値程度)でも、事故の確率が2倍になるといわれているので、基準値の4倍なら確率は比例して上がると考えられます」と説明した。

◆飲酒運転 飲酒運転は酒を飲んで運転することの総称。あとは、<1>呼気アルコール濃度で判別する「酒気帯び運転」と<2>客観的に見た酔い具合で判別する「酒酔い運転」の2通りに分かれる。<1>は呼気アルコール濃度が0・15ミリグラム以上の場合を指す。<2>は酔っぱらった状態で運転すること(呼気アルコール濃度は問わない)。酒気帯びは人によって飲酒量に伴う酔い具合が異なるため、2つの基準があり、0・25ミリグラム以上は違反点数25点で免許取り消し、0・15~0・25ミリグラムは違反点数13点で免停90日。刑罰はいずれも3年以下の懲役または50万円以下の罰金。