7月13日に悪性リンパ腫で亡くなった劇団四季創設者で演出家の浅利慶太さん(享年85)の「お別れの会」が18日、都内のホテルで行われた。祭壇は18種類、約1万8000本の花で飾られ、加賀まりこ、三田和代、市村正親、石丸幹二、森英恵さん、浅利さんが演出した長野冬季五輪開会式で聖火の点火を務めた元フィギュアスケート選手の伊藤みどりさん、森喜朗元首相らが参列した。

演劇への思いを語る浅利さんのインタビュー映像が流され、ミュージカル「コーラスライン」の「愛した日々に悔いはない」が献歌された。親族を代表して、妻で女優の野村玲子が「85年の人生を演劇に捧げ抜き、この世を去りました。役者の新しい才能を見いだし、成長する姿を見ては、目を細めて喜んでいました。その眼差しは20歳で劇団を創立した頃と変わらない、純粋な演劇青年のものでした」とあいさつした。

市村は「俳優としてゼロ歳から育ててもらった。いいことも怒られたことも、思い出はいっぱいある、先生は僕ら、俳優の子供を世の中に生み出してくれた」、石丸は「感謝の気持ちでいっぱいです。先生には『人の時間ではなく、自分の時間でやりなさい』と励まされた。亡くなってからの方が先生を身近に感じます」としのんだ。