黒柳徹子(85)が主演を務める舞台「ライオンのあとで」(東京・EXシアター六本木など)の公開稽古を取材しました。正直、驚きの連続でした。

今なお、テレビ朝日系「徹子の部屋」では、ゲストとの軽妙なトークは健在ですし、他のテレビ番組でも年齢を感じさせないのですが…。さすがに舞台となると、せりふも長かったり、今回ばかりは出演時間も短いのかなと思っていました。

ところが、です。約2時間の公演のほぼ全編に登場するどころか、せりふもバッチリ。この日の公開稽古でも、前掛けをつけるシーンでなかなかうまくボタンがとまらない“ハプニング”があったのですが、アドリブを交えながら、さらに笑いに変えたのです。見事な対応力に、共演者も稽古後の取材で絶賛していました。

同舞台は、1989年(平元)に銀座セゾン劇場で始まった海外コメディーシリーズで、今回が“ファイナル”公演と銘打っています。「平成元年に始まったので区切りで」とその理由について語りましたが、演技への熱は冷めていません。「まだまだ。先日テレビで100歳の方の話を見ていて、なかなか100歳は大変だなと思うけれど、90歳まではやりたい。自分が演じたいというよりは、見に来てくれた方に『あんな歳でも何とかなるんだ』って思ってくれたら。それだけで意味があると思います」と何と力強い言葉…。

さらに、共演のジャニーズWEST桐山照史(29)について「かわいい! 大人っぽい部分もあるし、いいなと思います。難しい芝居も多いですが、歩き方とかしゃべり方とか、随分研究したと思う。感心しました」と分析するなど、眼力も健在。本人は否定しましたが、本当に100歳まで現役で女優ができるのではないかと、勝手ながら感じた取材でした。