元SKE48のタレント矢方美紀(26)が11日、都内で乳がんセミナー「Know your Lemons」に出席した。

昨年12月に乳がんと診断され、今年2月に左乳房の全摘出、リンパ節切除の手術を受けた。現在は放射線治療を受けているという。セミナー前に報道陣の囲み取材に応じ、「午前中に治療に行ってから、仕事やプライベートに行ったりしています。副作用とか具合が悪くなったりすることはなく、過ごしやすくしています。仕事もできないかなと思ったけど、両立できているということは、充実しているなと思います」と近況を報告した。

10月は乳がん月間。セミナーでは、乳房の変形、しこり、皮膚のただれなどをレモンの状態にたとえ、分かりやすい早期発見方法を提唱した。矢方は「乳がんのことをテレビでやっていたときに、年齢的には検診対象ではない20代だったので、違うなと思ったけど、人ごとでもない病気だ」と感じ、セルフチェックをしてみたという。「触ってみたら、今までになかったしこりがあったのを見つけました。日々のチェックが大事だなと思いました」と振り返った。

セミナーでは、発見のいきさつを詳しく明かした。「最初、(乳腺外科に)問い合わせたら、検査が来年になってしまうと言われた。痛みもないし、いいかなと思っていたんです。ちょうど忘年会の時期で、その時に友達に相談したら、『すぐ病院に行って、検査した方がいい』と言われました。別の病院では、たまたま『今から調べることができます』と言われて、それが乳がん発見につながりました」。

全摘出も思い切りの必要な決断だった。「公表してよく言われるのは、全摘したことで『かわいそうですね』ということなんですけど、自分では全然思っていないんです。胸をなくすショックはあったけど、それよりも人生を楽しみたいという気持ちの方が大きかったです」。現在も左乳房がない状態だが、「毎日どうぞって見せるわけじゃないし、キャミにもパットが付いていたりする。今は(再建術を)しない気持ちでいるんです」と明かすと、会場内からは驚きの声が上がった。

NHKで乳がんの啓発番組「乳がんダイアリー」に出演するなど、がんを明かしながら勇気を出してタレント活動を続けている。「表に立つお仕事をしていたので、病気になったらそういう仕事もできないかなと思ってました。でも両立して治療もしている方もいる。私も、病気と向き合いながらタレント業もしていきたいと思いました」と明かした。