女優浅田美代子(62)が11日、京都・西本願寺で開幕した第5回「京都国際映画祭2018」(14日まで)で、先月15日に亡くなった故樹木希林さんをしのんだ。

親交が深かった浅田は、同映画祭の出展作品で希林さんが企画や制作などに携わった映画「エリカ38」(日比遊一監督)に主演。この日は、プロデューサーの奥山和由氏(64)と取材に応じた。

奥山氏は、希林さんが存命ならここで制作発表を行う予定だったと明かし、浅田は「希林さんと一緒に来られるのを楽しみにしてたんですが…」と残念がった。

「(今作が希林さんの)遺作と言われ、申し訳ない気持ちでいっぱい」と恐縮した浅田は、生前の希林さんとのやりとりを振り返った。「(希林さんが)入院している時から、『いろんな映画祭に行こうね』って言ってくれた時には、涙が出た。でも、(今)見てくれていると思う」と思いを語った。

希林さんと、第1段階として完成した作品を一緒に試写会で見たという奥山氏は、希林さんから浅田へ「いろんなダメ出しもあったみたい」という。奥山氏によると希林さんは「(浅田は)言葉のクセが抜けてないのよ。別人になってない。時々、浅田美代子本人が出るじゃない」とダメ出ししていたという。

浅田は笑顔で、「いつも、『下手くそ』とか、よく言われてましたから」と希林さんとの思い出を懐かしんだ。

奥山氏は同映画祭での制作発表の出席をお願いしていたといい、「希林さんは体調も良くないのに珍しく、『必ず行かなきゃね』って言ってくれて、楽しみにしてた」。作品について改めて、「企画の隅々まで、希林さんの思いは行き渡っている」と語った。