落語家笑福亭仁鶴(81)が11日、京都・西本願寺で開幕した第5回「京都国際映画祭2018」のオープニングセレモニーで、同映画祭2年ぶりとなるあいさつを行った。

昨夏から休養し、先月7日に大阪・天満天神繁昌亭で行われた師匠の故6代目笑福亭松鶴さんの「百年祭」で、1年2カ月ぶりに舞台に立った仁鶴。この日は、映画祭の企画・運営に携わる吉本興業を代表してあいさつした。

第3回の16年以来、2年ぶりとなるセレモニーの場で、会場となった西本願寺内にある重要文化財「南能舞台」に立った仁鶴は「ようこそお越し下さいました」と出迎えた。

出席者が座る舞台向かいの場所を、「皆様方がお座りになっている広大なお部屋は、『鴻(こう)の間』と言いまして、国宝に指定されています」と丁寧に紹介したかと思えば、「気つけて下さいね」と健在の仁鶴節で笑わせた。

厳粛な会場でのあいさつに、「(機会は)めったにございませんが、乙なものですね」と感想を話し、今年で第5回を迎えることについては「誠にうれしく感謝しております」と述べた。

「この映画祭が回を重ねるごとに発展し、久しく続きまして、ご当地京都に根付くことを願ってやみません」と締め、舞台を後にする仁鶴はゆっくり歩きながら「ぼちぼち行こう」とぼそり。最後まで、出席者を和ませていた。