モデルでタレントの長谷川理恵(44)が都内の食イベントに出店したスイーツ店「patisserie Rie」を取材した。

このお店、ただのスイーツ店ではない。乳製品アレルギーの息子をもつ長谷川は、動物の肉や魚介類、乳製品などを一切使用しない「ヴィーガンスイーツ」の作り手でもある。このお店は、ヴィーガンスイーツの専門店だったのだ。

取材では、ヴィーガンスイーツを世に広めたいという長谷川の思いがひしひしと伝わってきた。乳製品や卵にアレルギーのある人は、パンやケーキが食べられない。アレルギーを理解できない年齢の子どもにとっては、とてもつらいことだ。長谷川は、息子が友人と一緒に誕生日ケーキを食べられるようにと、昨年の春ごろからヴィーガンスイーツを作り始めたらしい。

取材を終えると、ヴィーガンスイーツの試食を勧められた。正直、とても失礼な話だが、「そんなにおいしくないだろう」と思っていた。

ところが、食べてみて驚いた。信じられないほどおいしかったのだ。

豆乳ホイップクリームと豆乳パンで作ったフルーツサンドを頂いたが、通常のフルーツサンドよりやや後味がさっぱりしているだけで、おいしさに変わりはなかった。あっさりしていて重くない分、胃にもたれることなくパクパクと食べられた。長谷川も「通常のものより胃に優しいので、アレルギーでない方でもこちらを好んで食べる方も多いです」とうれしそうに話していた。

「patisserie Rie」の常設店はないが、ヴィーガンスイーツを取り扱っている店は都内に何店舗かあるようだ。それでも、一般的な認知度は低い。長谷川のように、もともと知名度のある人がこうした食文化を発信することで、1人でも多くのアレルギーに悩む人たちが食を楽しめるようになったらいいなと思う。