味わい深い脇役として活躍した俳優で、娘との葛藤をつづったベストセラー「積木くずし」でも知られた穂積隆信(ほづみ・たかのぶ、本名鈴木隆信=すずき・たかのぶ)さんが19日、胆のうがんのため神奈川県内の病院で死去した。87歳。静岡県出身。生前の本人の希望で遺体は献体され、葬儀・告別式は行わない。

俳優座養成所を経て、1959年に今村昌平監督「にあんちゃん」で映画デビュー。野村芳太郎監督や山田洋次監督らの作品で、特徴のある役柄を演じ印象を残した。

テレビでは72年の「飛び出せ!青春」などの学園ドラマで、神経質だが憎めない教師役で親しまれた。洋画やアニメの声優としても活躍した。

私生活では一人娘由香里さんの非行と更生までの経緯をつづった「積木くずし~親と子の二百日戦争」を出版。約300万部のベストセラーになり、ドラマ化されて大ヒットするなど、社会現象を巻き起こした。

以後もテレビや舞台で活動を続けたが、2003年には由香里さんに先立たれた。