俳優鈴木亮平(35)が29日、都内で会見を行い、主演するNHK大河ドラマ「西郷どん」(日曜午後8時)が、26日にクランクアップしたことを報告した。

昨年7月5日の収録開始から約1年3カ月、西郷隆盛を演じた鈴木は「一言で言うと生ききったという感じです」と感想を語った。抜け殻のような状態や感極まったり、ロスになることはあまりなかったという。理由は「僕だけじゃなく、西郷さんという人が後悔のある最期じゃないし、覚悟して選んだ道。すがすがしい気持ちが強かった。大河ならではと思うが、役と自分同化する感じがあるので、自分が死ぬという死の恐怖がなかった。西郷さんはあまりに多くの死を見てきて、自分が残される立場だったので、やっと自分の番がきたかという感じが強かった。自分でも意外でしたが、生をまっとうしたなというすがすがしい気持ちでした」と語った。

また、クランクイン前に鈴木自身が決めていたことがあると紹介。「西郷さんを演じるのではなく、生きたいなと思っていた。もう1つは西郷さんが掲げた『敬天愛人』のフレーズの通り、人を愛すること。現場の人間とか共演者を精いっぱい愛して作品を作り上げること。この2つはきちんとできた感じがある」と語った。

大河ドラマの主役を務め、自身の成長には「大河がすごいのは、その人の人生を生きているような錯覚というか信じ込ませてくれるところ。国を背負っていった人の人生を疑似体験させてもらえるところで、人生観というか、演技以外の人間の大きさを高めてもらった気がする。西郷さんは日本の、若者のリーダー。リーダーとしての大きさを自分に求められたので、鈴木亮平としても勉強になった。役と自分の状況をリンクさせていって、ひとまわり人間として大きくなれたかなと思う」と語った。

一方、長い撮影を終え、今後については「クランクアップの次の日から生まれ変わった気がして、現代に転生したなという感じ。早寝早起きをしています。ずっとやりたかったペン習字講座を午前中にやっています」と紹介した。「昔から字が汚くてコンプレックスだった。この4、5年、仕事が忙しくてできなかったのでコンプレックスを無くそうと思う」。あとは「旅行に行きたいです。これから寒くなるので南半球がいい。南アフリカとか。喜望峰を回ってみたい。国内なら奄美大島に行きたい」とした。

また、再び大河ドラマに出演する意欲には「今回、大河は素晴らしいと思った。成長を重ねて戻って来られたらいい。西田敏行さんは4回主役をやった。僕は20年『麒麟がくる』の次ぐらいで。もしくは『麒麟がくる』で織田信長役を。冗談ですが、また成長して違う年齢、経験を重ねた自分で大河ドラマに戻って来たい」と語った。

一方、一部で、撮影開始間もない頃、御前相撲のシーンで肋骨(ろっこつ)を骨折した疑いを報じられたばかり。鈴木は「時代劇をやっているとずっと、どこかけがをしている。はだしで歩いていて、ぶつかれば足も突き指する。常にどこか痛いので意識してなかった。おそらくヒビではないかとは言われましたが。昔、肋骨をやって、病院行っても何もしてもらわなかったので無視していました」と語った。事務所関係者によると、治療院のような所に行って、ヒビの疑いを指摘されたが、病院には行かずに撮影を続けたという。