女優東ちづる(58)が6日、都内で、米映画「いろとりどりの親子」(17日公開)特別試写会イベントに出席し、レイチェル・ドレッツィン監督とトークイベントを行った。

同作は、世界24カ国で翻訳されたベストセラー「FAR FROM THE TREE」を映像化したノンフィクション作品。さまざまな違いをもつ6組の親子を追っている。

東は同作を「今季1番大好きなドキュメンタリー映画」と絶賛した。「初めて見たときは号泣だったんです。今日も『ああ泣いちゃうな』と思ってたけど、とてもハッピーに見ることができました。まさに日本は今、こういう映画を必要としている。待っていましたという感じでした」と感想を述べた。

現代日本社会を「経済的なことや障害、特性でカテゴライズして、無自覚に分断している社会があるなと思っていて、その分断はどんどん大きくなっている」と分析。「私は『見せかけのヒューマニズム』と呼んでいますが、なのに、2020(年)へ向けて共に生きるみたいな共生社会とか、美しい言葉がいっぱいあって。私たちがどんどんしんどくなっていく中で、この映画は希望だな、光だなと思います」と話した。

この日は、米国以外では初となる試写会だった。レイチェル監督は「多様性の米国と多様ではない日本とで環境は正反対だと思うけど、東さんの心に響き希望だと言ってもらえて、作ったかいがある」と話した。

東は、自身がプロデュースするドキュメンタリー映画「私はワタシ~over the rainbow~」について、「LGBT50人の言葉を紡いだ作品ですが、LGBTだからという苦悩や悲しみ、希望ではないんです。最初はそう思って企画してインタビューしたけど、結局のところ、『私は私らしく生きたい』という映画になりました」と話した。