先日、NHKがパラリンピックを盛り上げようと放送しているパラスポーツを紹介する短編アニメ「アニ×パラ」のシリーズ第4弾の会見を取材しました。

人気アニメ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」とコラボしてゴールボールを紹介する内容。一生懸命にパラスポーツの認知度を高めようとするNHKの意欲をと同時にもっと多くのメディアの力が必要なことも感じました。

ゴールボールは視覚障害者のために考案された競技。アイシェードという目隠しをして、1チーム3人で鈴の入ったボールを投げ合い、相手ゴールを狙う競技。

会見にはゴールボールの日本代表候補の女性選手も出席していました。日本の女子チームはロンドンパラリンピックで金メダルを獲得。先月のアジアパラ大会でも金メダルに輝いています。それでも同選手は、日本代表のユニホームを着ていると、人から何の競技ですかと聞かれ、ゴールボールと答えても首をかしげられるそう。認知度はまだまだです。

パラスポーツの中でも、認知度が低いのは、車いすテニスやバスケットボールと違い、元になるスポーツがない競技だからかもしれません。ゴールボールに関しては目隠しをして行う競技のため、視覚障害者でなくとも楽しめる競技。ドッジボールのように小学校の体育の授業でもできるスポーツに感じます。実際に体験できる機会を増やすことができれば、同競技の難しさ、楽しさを知り、関心が高まるはず。

パラスポーツ全体に言えることかと思いますが、もっと世間になじんでもらう機会が必要と感じます。テレビのスポーツニュースではオリンピックでメダルを期待できる競技や選手を中心に紹介しています。パラスポーツの扱う時間は少なめ。NHKだけでなくWOWOWもパラアスリートを紹介する取り組みを行っていますが、2020年に向け、もっと多くのメディアの力が注がれることを期待したいと思います。2020年が他の大会とあまり変わらない扱いでは寂しすぎませんか。