NHKは21日、都内で、札幌放送局の職員や番組の制作委託会社のディレクターが取材内容を取り込めるメールを送り先を誤って送信した問題で、職員の懲戒処分と再発防止策を発表した。

問題の誤送信は、1日にNHK札幌放送局のディレクターが、オウム真理教の後継団体主流派「アレフ」に関する取材で、住民インタビューの音声ファイルをダウンロードできるURLを、誤ってアレフ側に送信。さらにバラエティー番組の制作を委託している会社のディレクターが、9日から10日にかけて街頭インタビューなどの映像ファイルを誤ったメールアドレスに送っていた。

札幌放送局のディレクターは停職1カ月、他に上司4人も出勤停止や減給、けん責などの処分。もう1つの事案のバラエティー番組は、NHKのチーフ・プロデューサーら3人を減給やけん責処分。

NHKは機密性の高いファイルの送受信におけるフリーメールの使用禁止やこれまでも行っていた機密性の高いファイルへのパスワード設定の義務づけを徹底するなどのほか、宛先入力の予測変換機能の停止、メール送信における時間差送信の設定など誤送信を防ぐシステムの改修などを発表した。