俳優山田孝之(35)が23日、都内で主演映画「ハード・コア」(山下敦弘監督)の初日舞台あいさつを行った。

90年代に漫画誌「グランドチャンピオン」で連載されたマンガが原作。世間になじめないアウトローな兄と希望を失いかけたエリート商社マンの弟の前に、ある日突然謎のロボットが現れ、人生を一変させる出来事が起こっていく。山田と佐藤健(29)が兄弟を演じ、共演は他に荒川良々(44)など。

別作品でタッグを組んだ山田と山下監督がともに原作ファンであったことから企画が立ち上がり、イメージ通りのキャストをそろえて作品が完成したという。山田は「僕がこの原作を知ったときには絶版して売られていなかった」と明かし、「1人でも多くの人に知ってほしい」と作品が広まるよう願いを込めた。

舞台あいさつでは、タイトルにちなみ「ハードな生き方をしている人」がトークテーマに上がった。佐藤は「孝之くんを見てると、自分がハードに生きているとは言えない」とし、「役に入り込むってよく言うけど、その深さの次元が違う。本番中に気を失ったり、台本に『慟哭(どうこく)する』って書いてあるところで慟哭して、救急車を呼ばれたりしてるんです」と、山田の怪演っぷりをたたえた。

一方の山田は「今日(佐藤が)しゃべってるところを横から見て、『かっこいいなあ~』って(思った)。最近髪を伸ばして上げてるから、男前だなあ~」と、おでこを出した佐藤の横顔にほれぼれ。佐藤は「アプローチの仕方が綾野剛と一緒だな!」と照れ隠ししていた。

荒川は、自身が思う「ハードな生き方」を聞かれると、「これから忘年会シーズンで、煮えたぎる鍋に顔を突っ込まれたらハードですね」とブラックジョークで笑いをさらった。