酒気帯び運転でひき逃げしたとして、自動車運転処罰法違反(過失傷害)などの罪で起訴された元モーニング娘。の吉沢ひとみ被告(33)の判決公判が30日、東京地裁で開かれ、懲役2年、執行猶予5年の有罪判決が言い渡された。前日29日の初公判で、検察側は懲役2年を求刑していた。

起訴状によると、吉沢被告は今年9月6日午前7時ごろ、酒気帯びの状態で乗用車を運転し、時速86キロで赤信号を無視。横断歩道を歩行中の男女2人に軽傷を負わせ、そのまま逃げたとしている。検察側は、事故前日の午後8時すぎから深夜0時ごろまで自宅で酎ハイ3缶や焼酎のソーダ割りを飲んでいたと指摘。事故の目撃者が車を追いかけて声を掛けたが、無視して走り去ったとし「刑事責任を免れるためとしか考えられない」と批判した。証拠の内容が述べられていく中、吉沢被告は、終始神妙な面持ちでじっと前を見つめており、何度も涙を流した。

一方で、初公判ではIT企業経営者の夫が証人出廷。検察側から吉沢被告の事故後の酒量を聞かれると「急激に減っています」として、依然、吉沢が飲酒を断ち切れていない現状も明らかになった。