ABC(朝日放送)の桂紗綾アナウンサー(33)が3日、大阪・池田市民文化会館アゼリアホールで行われた「第10回 社会人落語日本一決定戦」で特別賞の池田市長賞を受賞した。

落語を始めてまだ1年、高座は今回で5回目という桂は、新人アナウンサーを主人公とした創作落語「初鳴き」を披露。自らの職業を演目に落とし込んだ社会人落語らしいテーマに、早口言葉などをふんだんに盛り込んだ語りで会場を沸かせた。

出演する落語のラジオ番組で、はなし家と交流する中で「落語を見に行くと面白くて、落語の世界観に憧れたところもあった。私もちょっと、やってみたい」と決意。同局先輩で落語研究会出身の三代澤康司アナウンサーらにアドバイスを受けつつ「会社のソファを高座に見立てて、1人で正座してやってます」と独学で練習に励んでいるという。

参考にしているはなし家には、番組共演もある桂春蝶を挙げ「マネをしている部分は、今日はいっぱい出た」。応援に来ていた三代澤アナからも「(今日の演目は)春蝶落語やった」と、うれしい言葉をもらったという。

春蝶本人からも以前、高座での目線の送り方など、細かい技術的なことを教わり、現在3本あるという持ちネタの1つ、古典「紙入れ」を教わったと話した。

今年4月の初高座から、友人が開いた神社の夏祭りなどで腕を磨いた桂。大会総括の桂文枝(75)からは「大きな舞台用の声を出していただけたら、もっと良かった」とアドバイスを受け「すごい勉強になりました」。来年の挑戦には「頑張りたいということで」と笑顔だった。落語の魅力については「登場人物がとても愛らしくて。ダメな、おっちょこちょいな、アホな人間ばっかりなんですけど、そこが笑いに変わって全部を許してあげる世界観がすごく温かい」と語った。

優勝は「桃太郎」を披露した滋賀県守山市のエンジニア、巻渕大輔さん(41=高座名「神楽家小粋」)。名人の称号と賞金50万円、副賞を獲得した。

今大会は、「落語のまち」をPRする池田市で10回目を迎え、本来は秋の開催だった。今年は台風24号で決勝が延期となり、この日、開催された。

今年は、全国から309人が参加。大会を振り返った文枝大会総括は「社会人落語の良さが大変出た落語会だった。社会人としての経験を生かしながらやっていただいて、次回に向けて頑張っていただきたい。今日は、我々はなし家も勉強になるようなことが多かった」と締めた。