「このミステリーがすごい ! 」(このミス)などミステリーの年間表彰4冠に輝いた大ヒット推理小説「屍人荘(しじんそう)の殺人」が、神木隆之介(25)主演で実写映画化されることが5日、分かった。「劇場版ATARU」などを手がけた木村ひさし監督がメガホンをとり、来年1月にクランクイン。同年内に公開される。

神木は、先輩の明智恭介と大学のミステリー愛好会に所属する、推理好きの学生を演じる。同じ大学に通う私立探偵の剣崎比留子から、音楽フェス研究会の夏合宿参加を持ちかけられて承諾。前年に参加者が自殺しており、事件のにおいを感じ取った2人は、合宿先で思わぬ事態に遭遇する。

今村昌弘氏による同小説は、独創的なトリックと仕掛けで話題を呼び、昨年の「このミス」に加え、「週刊文春ミステリーベスト10」「本格ミステリ・ベスト10」を受賞した。さらに今年度の「本格ミステリ大賞」にも輝き、東野圭吾氏の「容疑者Xの献身」以来12年ぶりに4冠を獲得した。神木は「大ヒットミステリー原作の映画化ということで、プレッシャーは大きいですが、どのように映像化していくのだろうという楽しみの方が大きい」と期待を寄せた。

話題作にふさわしく、出演者にも今をときめく顔ぶれがそろった。「Yahoo ! 検索大賞」に俳優部門で選ばれた「カメレオン俳優」こと中村倫也(31)が明智を、昨年公開の「君の膵臓をたべたい」で大ブレークした浜辺美波(18)が比留子を、それぞれ演じる。浜辺は「ミステリー小説好きとしてずっと憧れていた役なので、とてもうれしい気持ちと、身の引き締まる思いを感じています」とコメントした。