女優真矢ミキ(54)主演のフジテレビ系連続ドラマ「さくらの親子丼2」(土曜午後11時40分)の第5話が、5日放送される。一昨年10~11月に放送された連ドラの第2弾。

真矢が演じるのは、親から虐待を受けた子どもたちが一時的に避難、保護される子供シェルター「ハチドリの家」の食事スタッフ・九十九さくら。子供たちに食事を提供しながら、問題解決に立ち向かっていく。

「ハチドリの家」のスタッフを務める、弁護士の川端哲也を演じる柄本時生(29)は「子どもたちを襲う出来事がたとえ厳しいものだとしても、それをしっかり描くことが大事だと思います。『こういうことが実際に起きています』と伝えることって必要なので。ドラマにすることで、次につながる何かがあると僕は思います。子どもたちからすれば、大人はおっかない存在でしょうし、大人が子どもを追い詰めてしまう状況もあることは理解できます。もちろんそれはダメだなと思うし。堂々巡りですね。でも、作品の中で描かれている問題に、柄本時生自身として向き合い過ぎてしまうと、演じることができなくなる気がするので、出来る限り冷静でいようとしています」と話している。

「弁護士役はこれで3回目か、4回目でしょうか。これは川端に限らずの話で、台本を読んでいると、自分が演じる役なりの話し方やしゃべる癖っていうのが見つかるんですよ。『今回はこういう感じかな』っていうのを想像して、現場で試して監督さんにアドバイスをいただき、さらに演じていくんです。役作りっていうのはそんなになくて、僕は逆に何でも捨てたくなってしまうんです。これはいらない、こういう感じは違う、と」と役作りについて話している。

第5話では、さくら(真矢)は出雲(島根県)に出向く。記憶をなくして、しかも妊娠中の古井戸貞子(井頭愛海)が、お正月に「ハチドリの家」のリビングでテレビを見ていると、突然、うめきだした。画面には初詣の参拝客でにぎわう出雲大社の様子が映っていた。貞子の足にはミサンガが結ばれていたが暴れた拍子に切れたようで、さくらがインターネットで調べると、出雲大社の“縁結びの糸”で編まれたミサンガだと判明する。

さらに、クリスマスパーティーのとき貞子が飾り付けのために描いた絵が、出雲日御碕灯台の風景だったことが判明。貞子は出産間際で、生まれてくる赤ちゃんの処遇を考えると、貞子がどこの誰なのかを知る必要があった。記憶喪失の貞子の身元を知る手がかりが出雲にあるかもしれないと思うと、いてもたってもいられないさくらは弁護士の三谷桃子(名取裕子)の制止を振り切って、出雲に向かったのだった。

出雲大社や観光案内所を訪ねては、貞子がここにいた形跡はないか探すさくら。しかし、どこに行っても空振りに終わってしまう。「やっぱりむちゃだったかな…」。ところが宿泊したホテルのロビーで、さくらは貞子を“発見”する。飾られていた出雲大社のご縁縁日の写真に、貞子が映っていたのだ。さくらが写真を凝視すると、貞子の身元を知るヒントがあった。

「ハチドリの家」では貞子が何か思い出しそうになっていた。貞子は頭の中でいろいろな記憶が渦巻いていた。貞子は頭の中が整理できずに、いらつきながら自室の壁を激しくたたき、記憶を取り戻そうとする。そしてついには机の上にあったハサミを手にする。

また、シェルターのスタッフの弁護士の川端(柄本)にも決断の時が迫っていた。司法修習生時代、優秀な成績を収め弁護士になった川端のことを知る大学からの友人・七海(岡本玲)に、もっと自分の能力を発揮できる場所で働くべきだと助言されたのだ。子どもシェルターの活動にやりがいを感じる川端だったが、それでも七海の言うことが気にかかった。