12日に心不全のために亡くなった女優市原悦子さん(享年82)が声の出演をする予定だった舞台「悪魔と天使」の製作実行委員会は14日、マスコミ各社にファクスで、代役に黒田こらん(45)を起用したことを発表した。

同舞台で市原さんは声のみの出演となる「天の声」役を演じる予定だったが、収録を含めてかなわず。前日の11日に代役を立てることを発表していた。小坂徳子役を演じる黒田が、二役を務めることになる。

脚本・演出のモトイキシゲキ氏は「今回の公演の出演について脚本をお読みいただき、『ぜひ、作品の中の“天の声”はやりたい』という市原さんの意向を受け、ご自宅の稽古場で録音する予定でした。その後、昨年12月中旬に盲腸で入院、30日には無事退院されたことのご連絡いただきました。正月明けの7日に天の声を収録する予定でしたが、1月5日から体調を崩して再入院されることになり、収録には至りませんでした」と経緯についてコメントした。

その上で「私としては、今まで市原さんとはたくさんの朗読やドラマでご一緒してきましたが、これが最後の作品になりました。このようなことになってしまい、とても残念に感じております。改めて市原悦子さんの生前のご功績をしのび、謹んで哀悼の意を表しますとともに、出演者、スタッフ一同とともに公演に向けて尽力して参ります」とつづった。