米俳優ヒュー・ジャックマン(50)が主演映画「フロントランナー」(2月1日公開)のPRのために来日し、21日都内で会見した。

「グレイテスト・ショーマン」など娯楽作品で知られるジャックマンが「僕にとっては異色の作品」という最新作は、JFKの再来と言われながら、女性スキャンダルで失速した88年の米大統領候補、ゲイリー・ハート上院議員の「運命の3週間」にスポットを当てている。

ジャックマンは「あれだけ知性のある人がなぜ? 答えの出ない転落劇に興味がわいた」と出演動機を話した。

役作りでハート氏本人とも会ったそうで「あの時を『人生最悪の3週間』と話していた。リー夫人との61回目の結婚記念日を祝っていた。メディアや世間の目から家族を守るための大統領選辞退だったと思う」と振り返った。

大学ではジャーナリズムを専攻しただけに「大統領選で不倫や浮気が問題視されたのはあの時が初めて。マスコミと政治家の関係を変えた出来事だった。上院議員時代には、ガレージでもの作りをしていた若き日のスティーブ・ジョブズと友人だったし、石油に頼りすぎのエネルギー政策に疑問を持ち、ゴルバチョフと親交もあった。彼が大統領になっていたら米国は変わっていただろう」と思いを明かした。