テレビ大阪(大阪市中央区)の田中信行社長(63)が21日、同局で新春の社長会見を開き、「オンリーワン」の番組作りを目標に掲げた。

18年6月に就任した田中社長は、昨今のテレビ離れを課題に挙げながら、テレビ東京をキー局とする同局系列は災害時などの連携で「機動性が良く保たれている」と述べた。

関西圏では「在阪局はキー局並み、それ以上の実力を持っている」と、他局を評し「知恵を絞って他局にはない『オンリーワン』なものを目指していくのが必要だと感じている」と話した。

テレビ大阪制作では、全国ネットで人気のクイズバラエティー「二代目 和風総本家」(毎週木曜午後9時)や、今月18日からスタートさせた新バラエティー「名門! モウカリマッカー学園~西梅田校 新聞部~」(毎週金曜深夜1時40分、関西ローカル)などの番組名を出し、テレビ大阪ならではの色を求めた。18年から深夜帯で制作を開始している連続ドラマやイベント事業などの「コンテンツ力」が重要になるともいい「収益の多角化」にも注力するとした。

他局で注目している番組を聞かれた田中社長は、大阪発のドラマという枠組みでカンテレのローカルドラマ「大阪環状線 ひと駅ごとの愛物語」や個人的に気になるというNHK「チコちゃんに叱られる!」などを挙げた。「チコちゃん-」に関しては「最近、民放の社長さんの集まりでも結構、話題にのぼっている」と明かし、何げない疑問で人の心をくすぐる番組作りに「やられたなと思った」と、正直な感想を語っていた。