NHK「バラエティー生活笑百科」などでおなじみの落語家桂吉弥(47)が23日、独演会を同じホールで6日間開催する「吉弥十八番」(5月21~26日、大阪・サンケイブリーゼ)の取材会を大阪市内で行った。

1日に色とりどりの3席を披露する6日連続の独演会は、故桂米朝さんが70年代に「米朝十八番」、故桂枝雀さんが80年代に「枝雀十八番」として実現させた上方落語のビッグイベント。レジェンドたちの名企画を受け継ぐ形となる吉弥は「米朝、枝雀の次に(十八番を)やれるのは吉弥と言っていただくこともあったんですけど、どちらかというと、私はそういうようにはとらえていない。まだまだ落語をみておられない人がたくさんいる。落語というものを見に来ていただきたい。私にとっては新たな挑戦です」と決意を語った。

サンケイブリーゼは約900人収容。6日間で5400人の集客が求められ、1日に1人で3席を披露する。演目は日替わりで6日間で18席。集客力、実力が問われる。

「プレッシャー? 落語家としてここからがスタート。どういうスタートを切ろうかなという楽しみのほうが多い」

今回が落語家としてのゴールではないと強調する吉弥はサッカーに例えて「18席は私の中では日本代表クラス。W杯レベルの試合をしたい。(みなさんには)サッカーのおもしろさ(落語の楽しさ)に気づいていただければ。ただ見に来てくださる方は気持ち的にはW杯ではなく、アジア杯を見に来る感じで」と気楽に足を運んでほしいと願った。