10日に放送されたNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺」(日曜午後8時)第6話の関東地区の平均視聴率が9・9%(関西地区8・0%)と、とうとう1桁となったことが12日、ビデオリサーチの調べで分かった。

第1話は関東地区で15・5%(関西地区12・9%)、第2話は12・0%(関西地区11・5%)、第3話は13・2%(関西地区11・6%)、第4話は11・6%(関西地区12・0%)と低空飛行が続き、第5話では10・2%(関西地区11・7%)と1桁目前の状態だった。

第6話はオリンピックに送れる選手を見つけて喜ぶ嘉納治五郎(役所広司)だったが、多額の派遣費用に頭を抱え、おまけにマラソンの四三(中村勘九郎)も短距離の弥彦(生田斗真)も出場を辞退しようとする内容だった。

大河ドラマの関東地区の平均視聴率が2月上旬放送の第6話で1桁となったのは、大河史上最速のこと。大河で視聴率1桁を記録したのは、これまで12年「平清盛」、15年「花燃ゆ」、18年「西郷どん」の3作品あるが、最初に1桁を記録したのは「平清盛」が8月5日放送の第31話(7・8%)、「花燃ゆ」は4月12日放送の第15話(9・8%)、「西郷どん」は10月7日放送の第37話(9・9%)だった。

大河ファンは比較的年齢層が高い。同作は、いい意味で凝った作りだが、時代が前後に交差する分かりにくい作りとの声をよく聞く。その影響と近現代史を描くこともあって大河らしくない雰囲気が漂う。斬新で新しい大河ドラマ作りに挑戦している姿勢は評価できるが、長年、大河を見てきた年配の大河ファンがついてゆけない作りでは、今後も視聴率の低空飛行が話題となりそうだ。