NHK上田良一会長が7日、都内の同局で定例会見を行い、視聴率が低迷する大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」(日曜午後8時)について「今後の展開に期待したい」と述べた。

「いだてん」は、初回視聴率歴代ワースト3位となる15・5%でスタートし、2話12・0%、3話13・2%、4話11・6%、5話10・2%と推移。1ケタへの転落も危ぶまれている。

「いだてん」は、朝ドラ「あまちゃん」などで知られる宮藤官九郎氏の脚本。明治後期から69年の東京オリンピックまでの約50年間を舞台に、日本オリンピック史に携わった人々を描く。時代と場所、登場人物が次々と切り替わる展開の分かりにくさや、大河ではなじみの薄い近現代史がテーマであること、古今亭志ん生(ビートたけし)の落語として語りが展開するため、落語が分からないと理解しにくいシーンがあることなどが指摘されている。

ドラマ部担当者は「扱ったことのない題材で、近現代というこれまでと違う大河として作っていきたいというひとつの方向だが、従来の大河の視聴者にはまだ受け入れられていないことはあると思う」とし「これからストックホルムオリンピックに移って、話としては分かりやすい方向に展開していくのではないかと思う」と話した。

上田会長も「毎週見ているが、オリンピックを目指す人々のいぶきがテンポよく紡がれている」とした。