桐生麻耶がOSK日本歌劇団のトップスターに就任した。先日、レビュー「春のおどり」(3月28~31日、東京・新橋演舞場)の会見が行われ、トップお披露目公演となる桐生麻耶は「上級生になるにつれ、本来持っていた部分を封印していた。それを取り外して、突っ走りたい」と意欲を見せた。

会見では、共演する若手スターやレビューの演出家から桐生のイメージが語られたが、それは「嵐のイメージ」「野性的」「お祭り男」「エネルギーのかたまり」と、これまでのOSKトップにはないものばかり。それは桐生も分かっていて、「どちらかというと陰のない男役で、こんな男役がいてもいいのかなと思っています。枠にとらわれない男役でいたい」と話した。

OSKは3年後に創立100周年を迎えるが、16年前には解散の危機があった。現在は団員も若返り、その危機を体験したのは桐生をはじめ3人だけとなった。数少ない体験者でもある桐生は「危機があったから、今、このすてきな舞台に立てる。見て良かった、もう1回見たいと思ってもらえる舞台を作りたい」。桐生は群馬県桐生市の出身で、第一部「春爛漫桐生祝祭」のラストでは地元の民謡「桐生八木節」で盛り上がる趣向も予定している。【林尚之】