欅坂46の関連グループ、けやき坂46(ひらがなけやき)が11日、「日向坂46(ひなたざかフォーティーシックス)」に電撃改名した。都内で動画アプリSHOWROOMの配信を行い、サプライズ発表した。3月27日に単独シングルデビューする。乃木坂46や欅坂46が勢いに乗る坂道シリーズに、新たな色が加わった。

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配信終盤にサプライズ動画が流され、「日向坂」への改名が発表されると、出席したメンバー6人全員が絶叫した。齊藤京子(21)は何度も跳びはね、隣にいた小坂菜緒(16)にくっついた。キャプテン佐々木久美(23)と加藤史帆(21)は「めっちゃいい!」と抱き合った。佐々木美玲(19)と柿崎芽実(17)は、目を合わせて涙ぐんだ。

16年5月の結成当初は欅坂46の2軍的存在だったが、見る者を幸せにする「ハッピーオーラ」を武器に人気を獲得。昨年6月に「走り出す瞬間」でアルバムデビューを果たした。昨年、日本武道館公演も計6日間成功させるなど、実績も十分。関係者によると、秋元康総合プロデューサーも満を持してのシングルデビュー発表だという。

一方で欅坂46と混同されることもあり、インターネットで検索しても欅坂46が先に出てきてしまうことも。加藤は「ずっと『ひらがなけやき』のままでいいのかな、っていう悩みは、メンバー間でありました」と話し、齊藤も「『ひらがなけやき』という名前もすてきだけど、正直、こんがらがっちゃうという人もいると思う。だから、改名は一番の夢でした」と明かす。

早速、発表直後から新名義での公式サイトが立ち上がった。3月5、6日には横浜アリーナでデビューカウントダウンライブ開催も決まった。齊藤は「命かけて頑張ります」と誓った。加藤は「尊敬する乃木坂46さんの美しさや清楚(せいそ)さと、大好きな欅坂46さんのパフォーマンスやかっこよさを持つようなハイブリッドグループになるのが夢です」と意気込んだ。

佐々木久美は「頭文字は変わらないので、右手で『ヒ』の文字を作る決めポーズも引き続き使える。いろいろ考えてくださったんだと思うと、すごく愛を感じます」と感謝。「寂しい気持ちもあるんですけど、新しいグループとして走りだす瞬間を見てほしい」とアピール。坂道シリーズ恒例の三角形のロゴは、「空高く跳べるように」という思いが込められた空色。誰よりも高いところを目指して、走りだした。【横山慧】

○…「ひなたざか」とは読まないが、東京・港区の三田には「日向坂(ひゅうがざか)」が実在する。「乃木坂46」「欅坂46」とともに、港区に関連する坂道グループがまた1つ誕生した。運営関係者によると、秋元氏の中では「実在する坂の名前をつけたい」という思いがあったという。読み方については最後までスタッフらが悩んだが、ひらがな表記の画数が運勢的に良いことから「ひなたざか」に決まったという。周辺には、駐日オーストラリア大使館や円満寺、當光寺があり比較的静かな立地。

○…改名発表後、「日向坂(ひゅうがざか)」には早速ファンが訪れ、標識などを撮影していた。改名について10代男性は「人に説明する時に分かりづらかった部分があるので、いいと思います」と答えた。40代男性は「『ひらがなけやき』という名前も定着していたので思うところはありますが、メンバーが改名を喜んでいたのでよかったです」と話した。坂に隣接する喫茶店「レーベルカフェ」の女性店長は「日向坂は静かで緑も多くていいところです。かわいい子たちのグループの名前になるというのは、いいんじゃないでしょうか」とほほえんだ。