NHK定例放送総局長会見が13日、都内で行われ、木田幸紀放送総局長が、視聴率が低迷する大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺」(日曜午後8時)のてこ入れ策を語った。

木田氏は「1回1回のリアルタイムの視聴率はあまり気にしないが、リアルタイムでも少しでも多くの人に、ということに越したことはない」と語ると、「ついていけないとか、分かりにくいという意見も確かにいろんな所で聞いている」と厳しい評価を耳にしていることを紹介した。

補強策にも言及した。「3月いっぱいまではストックホルム・オリンピックにかかわる(主人公の)金栗四三さんの人生のハイライト。この辺の話をうまく利用して、分かりにくいといったところを、PRとか解説番組とか、いろんな形で補強して、前半のヤマ場を楽しんでほしい」と語った。

10日に放送された第6話の関東地区の平均視聴率は、ビデオリサーチによると、9・9%(関西地区8・0%)と1桁だった。これまで大河で平均視聴率1桁を記録したのは、12年「平清盛」、15年「花燃ゆ」、18年「西郷どん」の3作。各作品が関東地区で最初に1桁を記録したのは「平清盛」が8月5日に7・8%、「花燃ゆ」は4月12日に9・8%、「西郷どん」は10月7日に9・9%を記録していた。

放送開始序盤の2月の1桁は大河史上最速。同作は、時代が前後に交差して分かりにくいとの声が多く、物語についていけない、主に年配の大河ファンが離れているようだ。