フリーアナウンサー生島ヒロシ(68)が、17日放送のNHK「あの日 あのとき あの番組▽シリーズ平成 巨大津波の脅威~東日本大震災から8年~」(午後1時50分)に出演する。

司会のNHK森田美由紀アナウンサー(59)と共に、東日本大震災の被災地となった故郷の宮城県気仙沼市の現状を伝える。

2万2000人を超える死者、行方不明者を出した11年3月11日の東日本大震災から8年。宮城県気仙沼市では巨大津波によって発生した津波火災が町を襲い、岩手県宮古市田老地区では巨大津波から守るための備えが思わぬ形で被害を拡大させた。

気仙沼市出身の生島は「今回訪れて、創造的復興の難しさを感じました。二度と津波に負けない街作りには、時間がかかります。その間に人びとの生きる力が損なわれないか心配ですが、一方で明日に向かってたくましく生きている気仙沼人に感動します」と話している。

生島は東日本大震災で気仙沼に住んでいた妹夫妻を亡くした。その1カ月前に、気仙沼で同居していた母親の美ち子さんが死去。妹夫妻は、その49日法要のために母の遺骨を持って、まさに3月11日に東京の生島の家に上京してくるはずだった。地震直後に生島夫人のところに「大きな地震があったから今日は東京に行けないと思う」と電話があった後に、妹夫妻は行方不明に。遺体が見つかったのは、半年後の妹夫妻の葬式当日だった。

生島は「人生の中で、こんな事が起きるのかという驚きと怖さ、日本の未来を危ぶみました。身内を無くし、人生の無常と1日1日を大切に悔いなく生きようと心に決めました」と、8年前を振り返った。